約 2,596,263 件
https://w.atwiki.jp/nvws/pages/32.html
ご意見などはこちらへどうぞ。 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/wiki2_rdr/pages/25.html
このサイトに関するお問い合わせは下記フォームにて ご連絡ください。 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/wiki2_affiliate/pages/902.html
⇒メールローン 分類 金融 運営会社 日本ファンド株式会社 JANet [2000][BR][TX]
https://w.atwiki.jp/wiki6_tcd/pages/8.html
CLANに関して御意見、質問がありましたら気軽にどうぞ 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/typemoon-ss-manse-/pages/10.html
管理人募集中。 下のフォームからユーザー名、登録アドレス、パスワードを入力して送ってください。 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/bumi/pages/4.html
メールフォーム 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/asojc/pages/11.html
メールフォーム 名前 メールアドレス 内容
https://w.atwiki.jp/scalix/pages/25.html
メール送信関連 Scalix Web Accessでメールを送ったら相手に届かずに下書きフォルダに入ってしまいます。 Scalix Web Accessでメールを送ったら相手に届かずに下書きフォルダに入ってしまいます。 もし、パスワードが空であればパスワードを設定してください。 パスワードを設定していない(パスワードが空である)ユーザはメールを送信することができません。
https://w.atwiki.jp/jcca/pages/143.html
TO/TD休暇 TO/TDとしての対応停止期間を記します。8/10-8/16 TO/TD 齋藤 上へ
https://w.atwiki.jp/shibumakubungei/pages/131.html
メールと現実 タイトル:メールと現実 作者:小中 大 掲載号:2014年バレンタイン号蜜柑テーブル 〈夫side〉 妻が話をしてくれなくなった。 まあ原因は僕にある。夕食のことで、少し喧嘩をしてしまった。それ以来、全く口をきいてくれないのだ。しかし、もう三週間だぞ? あまりにも長すぎないか? さすがに僕もこたえてきた。コミュニケ―ションがないということは、意外に神経にくるものだと体感している。 お……来た来たメールだ。誰からって? 実は最近メル友ができてね、ツイッターから入手したのだけど、非常に面白い方で、この頃はもうこのメル友とのメールが心の救いだよ……。 * * * 〈妻side〉 うちの夫はもうダメ……我慢の限界。 あの人、いつもいつもあたしの料理に文句とケチをつけるの! 毎回毎回! もう文句はやめて頂戴! って気持ちで、ここ二か月は全く口をきいてないわ。あの人しょんぼりしちゃって……いい気味ね、全く。あたし? あたしは大丈夫よ。あたしにはメル友がいますからね。 ツイッターで募集してたら一人捕まって、普通に楽しい会話ができてるからこのまま続けようかと。夫より数倍楽しい人だわ! 〈メール〉 『へー結婚していらっしゃるんですか! 奥さんはどんな人ですか?』 『普通のいい人ですよ~ ただ最近ちょっと喧嘩をしてしまって……』 『あらあら そういえばウチも夫と内戦中よ』 『奇遇ですね(笑)』 『僕が悪いのは分かっているんですけど、向こうはもう目も合わせてくれない……』 『大丈夫よ 謝ればきっと許してくれるわ!』 * * * 〈夫side〉 「謝ればきっと許してくれる」か。確かに僕まだ謝ってすらいなかったな。とりあえず謝らないと。 〈妻side〉 ハア~いいなあ「いい人ですよ」だって~ハア~…… うちの夫はどうしてこうも捻くれてるのかしら…… あれ? あの野郎こっちに来る。 「おい。悪かった。」 え? 「…………」 え? それだけ? 「あんた何が悪かったかわかってるの?」 「…………えー……っと……」 バチン! 「謝ってる意味がないじゃない!」 「なんで謝ってるのにビンタするんだ! もう知らん!」 * * * 〈メール〉 『はあー謝っても許してくれない……』 『あらあら もっと心をこめなさい!(笑)』 『うーん……こめてるんだけどなあ』 『プレゼントで許してもらうとか?』 『それだ! 例えば何だろう?』 『そうだな……あたしだったらケーキ、とか?』 * * * 〈夫side〉 ケーキか。あいつに買ってやったことなんてないなあ…… これで大丈夫かな……? 「何よ、これ」 「悪かったと思って、ケーキを……」 「はっ、バカじゃないの?」 「えっ……」 「こんなのに釣られるアタシじゃないわよ!」 「そんな……そんなバカな!」 * * * 〈妻side〉 さっきから妙だわ。ムシャムシャ メールと現実がリンクしているような不思議な気持ち。ムシャムシャ 謝罪のタイミングといい、ケーキのタイミングといい、メールの通りになるわね…… もしかして……ムシャムシャ * * * 〈メール〉 『ケーキ、どうだった?』 『ダメだった。』 『そういえばどうして喧嘩しちゃったの?』 『なんだっけ……夕食の時になんか言っちゃったんだっけ』 間違いない。こいつ、あたしの夫だ。 よーし! 『どうしたらいいのかな……』 『そうねえ……次はバッグとか?』 * * * 〈夫side〉 ハアハア……いい加減にしてくれよ…… 「こ、この服でどうだ?」 「だめ」 「この、コートは」 「だめ」 もうダメだ……お金が…… そういえばアイツ、最近にやにやしながらケータイみてるなあ。何か怪しいな? おっ、トイレに行った…… この隙に…… な、なんだこれは! 僕のメル友って、アイツだったのか! じゃああのアドバイスも、アイツが仕組んでたのか! * * * 「おい、このメールは何だ?」 「あっ! あ、いや、な、なに勝手に見てんのよ!」 「何だ、って言ってんの!」 「……ごめんなさい」 「はあ!? もう知らん!」 まさかアイツだったとは……メールでは楽しく話せてたのに、現実ではあんなになっちゃう。 いつからだろう、僕はアイツと全然話をしなくなった。喧嘩する前も、最低限の事しか話をしなかったな。僕がアイツの事を考えなくなったのは、いつからなんだろう? 思い出すのはやっぱりあの頃、大学の時。 大学こそ違えど、僕らは愛し合っていた。 そしてなかなか会えない僕らが使うのは、やっぱりメールで。 『レポート終わんないよー』 『なんのレポート?』 『化学の有機化合物とかなんとかってヤツ』 『わー化学とか完璧なアレルギーだわ』 『いつ会えそう?』 『んー、再来週の日曜とかどう? ちょっと現代思想の講義が詰まっちゃってるんで』 『現代思想ってなんか難しそうだね!』 『その通り、難しい! はあ……』 『仕事どう? 大変?』 『やっぱ編集者って大変だ……担当の作家が〆切守らないからさ……』 『あたしもね、今日課長に怒られちゃって……』 『ま、お互い頑張ろうぜ!』 今までのメールを見返すと、やっぱその時その時の状況が鮮明に思い返される。楽しかった思い出も、大変な思い出も。 メールっていいよな……。言えなかったことも言いやすいし、普段言えない本音も文面に表れる。アイツとのメールって、案外僕の支えになっているよな。彼女としてのアイツも、そして顔の知らないメル友としてのアイツも。 ん? ちょっと待って、このメールもアイツから来たのかな? そうか。ただ、謝ってほしかっただけなんだ。 『大丈夫よ 謝ればきっと許してくれるわ!』 〈妻side〉 ばれちゃったか……仕方ない。 それにしても、メールではあんなにいい人だったのに、現実ともなると話せないんだな…… でも、メールではあたしのためにすごく精一杯だったな。 ……。 「おい!」 「キャッ!」 「すまなかった!」 「え?」 「俺、全然君のこと考えてなかった! これからはもっと思いやっていきたい! ごめん!」 「え? いや、その、アタシも、……騙したりして、ご、ごめんなさい……」 「じゃあ、おあいこだな!」 「え、あ、うん。」 その後、彼らが楽しく生活を過ごしているのは言うまでもない。 メールでも、現実でも。